7月末ですから、もう2ヶ月も前のお話で恐縮ですが、アイメイト協会が主催する見学会に行ってきました。アイメイト協会自体をご存じない方も多いかと思いますので、まずはご説明から。

 

アイメイトとは一般でいう盲導犬を指すのですが、同協会では盲導犬をアイメイトと呼びます。

何故、そう呼ぶかといえば「盲を導く犬と考えると主体は犬になるが、主体はあくまでも人(視覚障害者)である」ためアイメイトの名称を使っているおり、I(私) 愛(LOVE) EYE(目)から「私の愛する目の仲間」という意味も有るそうです。

つまりアイメイト協会とは、盲導犬によって視覚障害者のサポートを行う非営利盲人更正援護施設の事です。

ではアイメイト協会について簡単に触れておきます。

同協会の創設者塩屋賢一氏が国産盲導犬(アイメイト)第一号チャンピーを育成して以来日本最大数の1000組以上の視覚障害者と盲導犬のペアを送り出している。そのペアたちは日本各地にとどまらず海外においても生活をしている。

同協会は高度な技術力を持ち、犬の訓練を4カ月間で仕上げているのは世界唯一であり、その課目数は短期間ながら最大を誇っている。

 

高い技術力を裏付ける数字として平成11年~15年においてアイメイト協会は152頭(5年間)のアイメイトを輩出。また、1頭にかかった費用は約608万円が挙げられる。

参考までに他の盲導犬協会の輩出数を書き出すと↓

(平成17年4月16日 ライオンズクラブ330調べ)

*わが国の盲導犬協会は9団体あり、他4団体は回答無し

 

他の団体と比べてみるとアイメイト協会の輩出数の多さとコストパフォーマンスの高さはずば抜けているのが分かります。

ただ、二点程注意が必要でまず日本盲導犬協会は昨年度は50頭の盲導犬を養成していて、平成15年当時と比べると大きく数を伸ばしています。

これは平成16年度から取り組んでいた、盲導犬訓練士学校の設立、繁殖施設を有する日本盲導犬総合センター、富士ハーネスの設立、安定的な財政基盤の確立を柱とした「5カ年計画」の成果だそうです。

ですので、上記の数字は日本盲導犬協会に関しては現状を的確には表してはいないです。なお、他団体に関しても輩出数は増加していました。

日本盲導犬協会は平成21年度より盲導犬待機者0を目標とした「新中期7ヵ年計画」を推進しているので、こちらも頑張って欲しいものです。

 

と、もう一点「一頭につきかかった費用」についてですが、こちらの算出方法は協会に入った総収入を輩出した頭数で割った、言わば単純なものですので、例えば盲導犬を世間に認知してもらう為の活動費も含めて一緒くたにして計算されいる点です。

ですので、一概に金額に開きがあるとも言えないのです。まあ、それでもだいぶ金額が違うなという印象は受けますが。一般的には1頭育成するのに300万円程度掛かると言われています。

質の高いアイメイト輩出とコストパフォーマンスの良さの秘訣を協会に質問すると「視覚障害の歩行問題解決のお手伝い”という本業の専念」というコンセプトを貫いているからとお答え頂きました。

また、米国ニュージャージーにある世界一歴史と実績ある盲導犬協会The Seeing Eye, Inc(10,000組以上のペアを輩出)と友好と協力の協定を結んでおり、The Seeing Eye, Incと協定を結んでいるはアイメイト協会だけだであり、1988年には歩行指導員2名が研修の為に渡米しているそうです。こう言った点も質の高いアイメイトの輩出につながっているのかもしれません。

ついでに日本国内の盲導犬協会の現状を書きます。日本国内には国家公安員会から指導を受けて正式に活動をしている団体はアイメイト協会を含めて下記の9団体です。

 

・北海道盲導犬協会 ・東日本盲導犬協会

・日本盲導犬協会 ・中部盲導犬協会

・関西盲導犬協会 ・日本ライトハウス

・兵庫県盲導犬協会 ・福岡盲導犬協会

 

これら9団体はそれぞれが独立して運営されており、各々が独自の基準、訓練方法で盲導犬を育成しており、ある協会の上部組織、下部組織という関係ではないが、アイメイト協会を除く8団体は、「盲導犬の普及を全国的に推進し、視覚障害者の自立と社会参加に貢献することを目的」とする盲導犬施設連合会を共同で運営しており、盲導犬普及啓発キャンペーンや募金活動を行っている。

盲導犬施設連合会に加わっていないアイメイト協会に何故、他協会と交流を持たないかのかと尋ねると「日本には独立した協会が9カ所存在すること。それぞれで理念・犬の訓練法・視覚障害への歩行指導法が違うこと。犬ではなく人に主眼を置いた社会啓発を行うことの三点を対社会に明確にする」を条件として挙げた所、他協会より断られたとの事でした。

 

共同で事を進めるにあたって理念の違いは大きなポイントとなるのでしょうが、協会同士が交流する事でノウハウの交換や繁殖犬、ボランティア、施設の共用などメリットも有りそうなので、交流がもっと進めば良いのにと感じました。

見学会の様子をお伝えする前にズラズラト書き連ねたので、一旦、休憩して続きはアイメイト協会見学会②へ。