先週末、渋谷文化村の「青春のロシア・アヴァンギャルド」に行ってきました。展示物の中で他の作品とは毛色の違うニコ・ピロスマニが描く動物達があまりにイビツで愛らしかったので記事を書いてみました。

 

美術に疎いのでニコ・ピロスマニのことは、全く知りませんでした。(展示全体を通しても知っていた画家はシャガールぐらい。しかも名前だけ。)
ピロスマニ(1862~1918)はグルジアの画家で住居を持たずワインとパンと引き換えに食堂の看板や壁などに独学の絵を描きながら暮らした放浪の画家。生前は一部の人間にしか評価されませんでしたが、死後、再評価され今や国民的画家となっているそうです。

 

ピロスマニは絵を描くのが下手です。クマなんてどう見てもクマよりワンちゃん。でも下手くそでイビツなのですが人の目をひきつける素朴なパワーがあります。
ピロスマニは動物達を最良の友と呼んでいたそうですが、彼の描く熊の口の中の赤さ、ロバの黒い瞳、鹿の長い睫毛と思わず触りたくなる絨毯のような毛並みを見れば如何に愛情とシンパシーをこめて動物を描いていたかが分かります。
この人は動物が大好きなんだと絵を見ながら嬉しくなってニヤニヤしながら何度も何度も作品の前に立ちました。
他には、童話のような雰囲気のシャガールの「ヴァイオリン弾き」。コンチャローヴァーの「あんずの収穫」の力強さが目につきました。展示のテーマであるアヴァンギャルドな作品よりもベーシックな絵に惹かれました。

 

写真のマトリョーシカは久しぶりにいった美術館があまりにも楽しくて必要も無いのにミュージアムショップで お土産に買ってしまったものです。カワイイですけど、1ヶ月後には、後悔しそうな買い物です。本当はもっと大きい物が欲しかったのですが理性が働いて止めました。