白と黒のアイツ―「365まいにちペンギン」
以前とパンダやペンギンの人気の秘密を考察しましたが、(考察というかたわ言なのですが)ペンギンの人気の理由を改めて探ると、丸い曲線と白と黒のコントラストの魅力に行き着きます。
今回取り上げるのは、そのペンギンの魅力を上手くデザイン化した絵本「365まいにちペンギン」です。
あらすじ ぼくら家族の家にペ1羽のぺンギンが宅配便で送られてきた。「ぼくはペンギン1ごう。おなかがすいたら なにかたべさせてね」と書かれたカード共に。次の日にはもう1羽。また、次の日にはもう一羽と毎日ペンギンが増え続けて、もう大変。
絵、ジョエル・ジュリヴェ、文、ジャン=リュック・フロンマタル共にCM製作に携わっているので、テンポよく、オシャレに飽きさせず話は進んでいきます。所々で算数の問題が出てくるのですが、話が進む毎に問題が難しくなっていくので、段々と考える時間が長くなっていく自分が何とも情けない。
とにかく楽しくスラスラと読めてしまう作品です。オチが教条臭いきらいがありますが、サラリと社会問題を入れるのもCMっぽい。(おじいちゃんのモデルは北極探検家?)
ところで、ペンギンの半数以上は南極に住んでいないって知ってました?暑い地域にも住んでいるらしいですよ。
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365まいにちペンギン ジャン=リュック フロマンタル ジョエル ジョリヴェ ブロンズ新社 2006-12 by G-Tools |
2009.01.27 コメント(0)
ペットフードの安全性対策
(http://www.asahi.com/national/update/0120/TKY200901200002.html)
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1月20日付けの朝日新聞にこんな記事が出ていました。
ペットフードの安全性を高める為のネットワーク作りを農林水産省と環境省が全国の獣医医師と協力して行うようです。
記事から抜粋するとこんな感じです。(以下抜粋)
新しい連絡網「ペットフード・リスク情報ネットワークシステム」は、全国の獣医師をつないで情報を集める。ペットの異常を訴える飼い主から、症状や食べたペットフードの情報を得てシステムに入力。他の獣医師の情報で類似した事案があれば、両省が調査に乗り出す。有害物質が含まれるなど違反が見つかった場合は回収や販売中止を命じる。09年度に運用方法を検討し、早ければ10年度にも試行する。
ネットワーク作り以外にも今年6月に施行される愛玩動物用飼料安全性確保法を受けてペットフードの成分規格表示を定める動きがあったりと、ここ最近ペットフードの安全性対策が充実しつつあります。
ペットフードの安全性に対する飼い主さんの関心はとても強いのでしっかりと機能して欲しいものです。
2009.01.20 コメント(0)
初夢ネタを書くには遅すぎた―「ちいさい ちいさい ぞうのゆめ・・・です」
初夢とは12月31日~1月1日の夜を指すのでしょうか?それとも1日~2日の夜を指すのでしょうか?
いずれにせよ私は気絶をするように寝ていました。(1月も下旬に入ろうかというのに何故初夢ネタ?それは書き始めたのが6日だからです・・・)
今回取り上げるのはちいさいなわかくさいろのぞうの夢を描く絵本「ちいさい ちいさい ぞうのゆめ・・・です」。
あらすじ ある所におおきいぞう達とちいさいちいさいぞうが住んでいました。おおきいぞう達とは馴染めないちいさいぞうは夢でみた自分の本当の居場所を求めて旅に出ます。
さて彼の行き着く先は・・・
絵柄は、非常に儚げな雰囲気をかもし出しています。儚げ過ぎてハッピーエンドで終わっても夢オチかと疑ってしまう程ですが、それではぞう君が余りに哀れなので夢オチでは無いでしょう。
絵柄の儚さはつらいつらい旅の途中のぞうくんの心もとなさ、不安を表し、やっと見つけたユートピアでは不安な儚さはいつしかやすらぎ溢れる安心感へと変わっています。まるで暗い悪夢から覚め希望の夜明けを迎えるように。
弱者がユートピアを求めて旅立つという典型的なストーリーです。おおきいぞうたちは「はいいろで はなを まきあげては さけびごえを あげていました」、一方ちいさいぞうは「わかくさいろで やさしい こえでうたうことが だいすき。からだは ねずみくらい」
せっかくやさしいこえで歌っているのに、横ではなをまきあげながら叫ばれたら、出て行きたくもなるでしょう。
体のサイズもねずみ位で、ぜんぜん違うし。些細なようですが体のサイズが違うと一緒に生活するのは困難でしょうね。私も力士との同棲を想像するとゲンナリします。
まあ、この場合サイズ以外にも乗り越えなければいけない壁が沢山ありますが。
奈良美智が描くワンちゃん似のかよわいぞう君にとって、旅はとても困難だったことでしょう。でも考えてみれば強者はいま居る場所で充分になのだから、弱者にこそ、ここでは無いいまだ見ぬユートピアが必要な訳で。だから旅立たなければならないのです。そう世界はいつだって弱者につらい決断を迫るのです。
私の会社も大体ハツカネズミ位のサイズですので、ちいさいぞう君を見習ってユートピアに向けて万進しなれけばと、この絵本を読みながら思った次第であります。
と、なんとか新年の誓いぽくまとめたつもりになった所で締めたいと思います。
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ちいさいちいさいぞうのゆめ…です ルース・ボーンスタイン おくだ つぐお ほるぷ出版 1979-08 by G-Tools |
2009.01.19 コメント(0)
老犬介護の入門書に最適です。―「犬の老いじたく」
少し古いデータですが、ペットとして飼われているワンちゃんの平均寿命は2003年において11,9歳。ネコちゃんは9.9歳。共に長寿化の傾向にあります。(東京農工大・日本愛玩動物協会調べ)
人間と同様、寿命が伸びると持ち上がってくるのが介護問題。私も老犬介護のお手伝いをしたことがございますが、飼い主さんのお話を聞くと皆様ご苦労されています。
今回は老犬の飼い主さんのお役に立てるよう書籍「犬の老いじたく」をご紹介致します。
本書はワンちゃんの老化現象及び介護の際のワンポイントアドバイスに老化現象を防ぐトレーニングの方法で構成されています。
筆者の中塚圭子氏は神戸で老犬の老化予防や対策を教える「老犬教室」を主催されているそうでアドバイスやトレーニング方法は、非常に細かく実践的。
また、介護をされている飼い主さんの心のケアについても触れています。飼い主さんは介護に関する情報不足、介護の困難さから精神的につらい状況に立たされます。人間の介護も一緒ですがこの点は非常に重要です。介護する側に余裕がなくなると介護は非常につらい行為になります。せっかく楽しかった愛犬との生活、思い出も色あせてしまいます。
そこで筆者はワンちゃんの老化現象を進化ととらえて(ひと前昔の赤瀬川原平の老人力と一緒です)必要以上にシリアスにならないよう説きます。
また、介護に関する情報をネットやブログから、動物病院を利用して集め、老犬の飼い主さん同士のネットワーク作りを提唱しています。情報収集に加えて同じ境遇同士で悩みを共有すると心の負担が軽くなるからです。愚痴をこぼし合うだけでもぜんぜん違うと思います。
今まさに介護をされている飼い主様はモチロン、まだまだ若いワンちゃんの飼い主様も読んで予防や介護への心の準備をしておかれると良いのでは。新書ですの読みやすいでよ。
老犬の介護でお困りの方、ペットシッターのストローラーカンパニーにどうぞご連絡下さい。お手伝い致します。
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犬の老いじたく―愛犬の老化と向き合うために (角川SSC新書) 中塚 圭子 角川SSコミュニケーションズ 2008-03 by G-Tools |
2009.01.19 コメント(0)