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2009.05.12
ブログ宇宙人の視点―「ハックル」
前回からかなり間隔が空いての更新となってしまいました。今回は映画「ハックル」をご紹介します。 この映画、ハンガリーの映画学校生の卒業作品で出来の良さが評判を呼びアレヨアレヨという間に世界各国で公開されるという痛快なサイドストーリーを持っているそうです。 確かに学生らしいスゲーのを一発撮ってやろうという熱い意欲に満ちていながら、高い完成度を誇る作品で評論家受けが良いのも納得です。 あらすじ とある田舎の村に住むおじいさんのシャックリが止まらなくなっていました。 おじいさんのシャックリは豚が交尾する最中も、村の男達が次々となぞの死を遂げても、戦闘機が村を飛び回っても止まらず、ヒック、ヒックと村中に響き渡ります。 なんの変哲もない片田舎の村は小世界、世界の縮図として描かれています。そこでは生き物は生きるために他の生物を殺して食べてる。それは人間とて例外ではない。 そして、何故か村の女性達は総じて自分の伴侶を毒殺をする。もしくは殺そうと毒薬を隠し持っている。人間だけは必要も無く殺しを行うという意味が込められているのか?いないのか?定かではないが、村の男性達は何処かで殺される運命を分かっているよう。 その諦観は何処から来るのでしょうか?不思議と村の男達には諦めとも悟りともつかないような表情を浮かべているように見受けられます。 この作品の特筆すべき点は、撮る対象に対する距離感の特異さです。カメラが映すのは人間、人間以外の生物、工場のミシンや車のトランクの鍵穴等の機械や工業製品の三つに分けることが出来ます。 普通でしたら、人間側から他の二つを撮りそうなものですが、三つの内、どれかに寄らずにどれにも等しい距離感で撮っています。例えば村人が死にかけてるのにカメラはテンで違う所を撮っていたり、意味も無く車のトランクの鍵穴をクローズアップする。 これにより観客は今まで経験したことが無い、まるで地球に降り立った宇宙人(←この表現は評論家の受け売りです。)のような視点で映画を見ることが出来ます。宇宙人にとって人間と車のトランクの鍵穴は同程度の興味を引く存在ですから。 こんな経験は映画を見ていて初めですし、映画(映像)というメディアだからこそ出来ることでしょう。 ハックルとはハンガリー語でしゃっくりの事だそうで、「ハックル」と日本語の「しゃっくり」の響きが似ているところが何だか面白いのですが、映画の中で何がおこっても鳴り続けるシャックリとは戦争に環境破壊、人間が何をしても地球は周り続けていることを表しているのかなあと。 コンセプトは刺激的ですが、映画全体の印象は如何にもヨーロッパなタンタンとした作品で、台詞も殆どありませんのでバッチリ目が覚めている時にご覧になると良いかと。 -
2009.04.13
ブログ半袖デビュー ―ペットシッター的花鳥風月④
暑い日が続くので、いつにするかいつにするかと、ずっと悩んでいたのです。何の話かと言えば、半袖での外出をどのタイミングでするかという非常にセンシティブなな問題についてです。 子供の時から、私は基本的に薄着で冬でも半パンで外出しては「寒そうですね。」とか「元気だね。」と声を掛けられていました。 以前、お客様からあまりに寒そうだと服を頂いた事もあります。本人は平気なんですが、周りの人から見れば、寒そうに見えるのでしょう。 子供の内は周りも寒い時期に薄着でいても「子供は風の子」と目を細めてくれますが、いい大人になると「大人は風」と目を細めてはくれないようです。 江国香織の小説「流しの下の骨」に薄着をして皆に寒そうだと心配させる奴は駄目だという一節がありましたが、私はまさにドンピシャ。言われてみれば寒そうにしている男は頼りがいも無いし、お金も無さそう。薄着でガタガタ震えているお金持ち姿って思い浮かばない。 で、本日、半袖デビューしました。道行く人の99%は長袖。勇み足の感も無きにしもあらずでしたが、日中は気温も高く半袖だと快適で個人的にはデビューは大成功。 でも明日からは天気も下り坂だそうで、半袖フル稼働はまだ先のこととなりそうです。 -
2009.04.07
ブログ入学式並みの嬉しさと誇らしさ
昨日は小学校の入学式だったようで、入学式帰りの親子を沢山見かけました。 あの小さい正装した子供達はこれからの小学校生活6年間で色々な経験を積むのだろうなぁと羨ましくもあり、もうあんな大変な目に合わなくてもいいのかと、ホッとする気持ちも沸いてきました。 大変といってもプールが嫌だとか、合唱コンクールが面倒くさいとか、今思い返してみるとミクロな話ですが、当人は必死でした。 「入学」、「卒業」、「学級会」に「掃除の時間」、どの単語とも無縁になって久しいですが、常に一年生のようなフレッシュさと6年生のよう落ち着きを持って仕事に望みたいと決意を新たにしました。(え!まだ小学校生?という気もしますが、まあペットシッターはある意味、生き物係ですし・・・) 仕事のご依頼をお受けすると、毎回ありがたい事だと嬉しく思いますが、特に新規のお客様がリピーターになってくださると、とても嬉しいです。こちらが提供したサービスにご満足して頂けたのだなと。 先日、とあるお客様から2回目のご依頼を頂きました。そのお客様から以前ご依頼を頂いたのは、5年も前の事で、もうご依頼を頂けないかと思っていたので嬉しさも格別でした。 このような入学式にも負けないような嬉しさと誇らしさをお客様やペットより頂けるのが、ペットシッターをしていて良かったなと思える瞬間です。 -
2009.04.06
ブログ求む愛犬の献血―4月3日付け朝日新聞朝刊
今日は練馬区、板橋区、杉並区と回った道すがらに見える桜はどこの満開で空と地面を白く染めていました。 石神井川沿いの桜並木もキレイでしたが、練馬区光が丘公園の桜は本数が多く、平日なのに人出も有ってにぎわっていたのが印象的でした。 さて、4月3日付けの朝日新聞にペットの輸血に関する記事が載っていまして、要約するとこんな感じです。↓ 動物医療の高度化に伴い、輸血の必要性が高まっている。だか日本赤十字社のような機関はペットの世界では存在せず、各動物病院が独自に供血用の犬猫を飼うか、もしくは飼い主達に献血を頼んだりして血液をまかなっている。 前者は動物福祉の面から好ましくないとの考えも有り、後者の飼い主に献血を求めるネットワーク作りが注目を集めている。ペットの血液を提供した飼い主は見返りに人間なみの血液検査も受けられるのがメリットだ。 しかし人間の肝炎やエイズが輸血で拡大したようにペットにも輸血を通じて感染症が広がる懸念があり、統一的な検査方法を盛り込んだガイドラインが必要となりそうだ。 記事の趣旨と全く同じになりますが、献血システムの構築と充実、輸血における安全性の確保には統一したガイドラインが必要だと思います。 人間でも献血数不足している事を考えると、なかなか一筋縄ではいかないでしょうが、是非システムの充実とガイドラインが策定されることを望みます。 -
2009.03.31
ブログペットシッター的花鳥風月③
日中は暖かかくて、ホント春めいてきましたね。かと思うと夜は結構冷えたりして、そこがまた春らしくて、季節の変化を実感させられます。 お散歩中に通る千川通りの桜は7、8分咲きで、満開まではあと少しといった様子です。もうちょっと経ったら、時間を見つけて石神井公園の桜を見に行こうかなと計画してます。 今日、携帯で桜を撮っている女性を見かけました。その女性がブログを書いているかはともかく、今の時期に桜ネタをブログに書く人って多いでしょうね。まあ、おもいっきり私もその一人ですが。 そう考えると今時は桜の木の下に埋まっているのは死体ではなくて、数多くの桜ネタの記事だったりして。 さて、本人が上手いこと言った気分になっている内に、次のお話へ。先日お伝えした回線工事も無事終わり、以前より速度が上がり快適にネットが使用できるようになりました。 この勢いでブログもドンドンとアップして行きたい所ですが、先週書く筈だった「ハックル」でまだ苦戦していて、気分転換にこの記事を書いています。脳の回線も局内工事しなければ書く速度は上がらないみたいです。 先日、返品待ちとお伝えしたブールタスは、記事をアップした翌日に事のほかあっさりと手に入りました。今更の感も有りますが、いずれご紹介したいと思ってます。町田康が面白い事を書いているんで。 以上、とりとめのない話でした。