-
2011.05.20
ブログヘンリーダーガー展に行ってきました。
先日、原宿はラフォーレで開催されていたヘンリーダーガー展に行ってきました。 アウトサイダーアートと言えばまず頭に浮かぶのはこの人。というか他の人を勉強不足で知らないだけですが。 アウトサイダーアートとは正規の美術教育を受けていない人が作った作品のことです。 アートにインもアウトも無いような気がしますが、音楽のジャンル分けしかり。カテゴライズした方がすんなりと世の中に受け入れて貰えるのでいた仕方無しですね。 どんな展覧会かと言えば、以下公式サイトより抜粋。家族も友人もなく、天涯孤独に生きたヘンリー・ダーガー。彼はその侘しい実生活を棄て、自身が夢想した物語『非現実の王国で』の中で生き、そこで起った出来事を、生涯を賭して記録しました。 ダーガーにとって『非現実の王国で』を綴り描くことは、人に見せるためでも、余暇の楽しみでもなく、生きることそのものでした。この特異な創作は、下宿先の大家夫妻によって偶然に発見され、彼の死後、人々の目に触れることになりますが、その不可思議な世界観と強烈な表現欲求は観る者を圧倒し、魅了し、心を捉えて離しません。 しかし、この物語を生み出したダーガーという人物は多くの謎に包まれたままです。彼は一体何者で、何を考えていたのか?何を愛し、求めていたのか?心穏やかに最期を迎えることができたのか?など、多くの謎が残されているのです。 彼が人生の後半40年を暮した部屋から見つかった遺品や書き物を手がかりに、ヘンリー・ダーガーの虚実に迫ります。
という訳でラフォーレへ。場所柄、若い人が多かったですね。作品も今っぽいので人気が有るのでしょう。 会場の平均年齢を一人上げつつ(笑)見て回りました。印刷されたものは何点か見たことがあるのですが、実際に見るとトレースやコラージュー具合が分かって面白かった。 トレース、コラージューの多用はPCで作られた現在のイラストと似ているような印象を持ちました。 それと思っていたより横長でデカイのです。(大きいものだと3mを超える) 彼の絵画は「非現実の王国として知られる地における、ヴィヴィアン・ガールズの物語、子供奴隷の反乱に起因するグランデコ・アンジェリニアン戦争の嵐の物語」という長いタイトルを持った小説の挿絵なので一枚一枚にストーリーが有るので、その横長の作品群は絵巻のもののようでした。 つまり絵を端から端まで見ていくのが楽しい。 その点では、お土産のポストカードの横長バージョンはセット売りのみでをバラで売らないのはどうかと感じました。画集は横長なのだろうか?縦長だと魅力を損なう気がするのだが。 ヘンリーダーガーがこのような作品を書いていることは誰にも知らず、死後彼の大家夫妻が作品を発見した訳ですが、大家さんのネイサンラーナーは画家。(奥さんは日本人!)この人がヘンリーダーガーを「発見」しなければ作品は捨てられしまったことでしょう。 そっちのほうがヘンリーダーガーにとって幸せだったかもしれません。彼は誰かに見せる為に作品を書いたのではなく、止むに止まれぬ怒り?性欲?願望?らをごっちゃにした衝動で描き続けただけだから。 この点が職業として作品を作り続けざる負えない人達から支持されるのでしょうね。 この展覧会で初めて知ったのですが、晩年、体力が落ちたヘンリーダーガーは大家さんに頼んで老人ホームを手配して貰い、そこで人生を終えた。彼が長年妄想を温めていた部屋「非現実の王国」ではなく。 ヘンリーダーガーは調子を訊ねられると「明日には風が止むかもしれません」と答えていたそうです。(毎日の天候に彼はとても関心が有った) 彼の人生に吹き続けていた冷たい風は果たして止んだのでしょうか? -
2011.04.14
ブログいつの間にやら「包む-日本の伝統パッケージ展」
だいぶ前なのですが、東京都庭園美術館の「タイポグラフィ」展(3月27日終了)に行ってきました。 美術館についたのがちょうど昼時。まずはご飯だと美術館に併設されている「cafe 茶洒 kanetanaka」でお食事。 牡蠣の炊き込みご飯と坦々麺を注文。共に少量なのでペロリと食べ終わる。 さて、腹ごしらえも終わったので展示・・・ではなく隣にあるミュージアムショップへ。 メインディッシュの前にデザートってカンジですが、隣なので。 そこで見つけたのがこれ↓ 左端にペンを置いたので如何に大きいかお分かり頂けるかと。特大と大しか売ってなかったので、迷わず特大を購入。 マトリョーシカのお札って存在がシュール過ぎて笑えました。 どんなご利益が?何処に張ればいいの? 大体、何ゆえ特大と大?普通は大中小でしょ?売り切れちゃっただけかも知れないけど。って事は特大大中小?それはそれでバリエーション有り過ぎ(笑) しかも家に帰って1枚だと思って取り出したら5枚有るし(笑) いやー素晴らしい!デザインカワイイし。いい買い物した。フォローじゃないですよ(笑)。ホントに。 思わぬ所で大盛り上がりして、やっと美術館に。 庭園美術館は初めてなんですが、展示内容もさることながら、内装は藤森照信がキレイだって言ってたし、しかも庭園も有ってお誂え向きなことに晴天。とテンションが上がってチケット売り場に。 ん?んん?あれ?今日休み?水曜日なのに。え?毎月第2・第4水曜日は休み?あーそうですか。 月曜日が休館日じゃないんですか。 えーーーわざわざ目黒まで来たのに?せっかく晴れてるのに?(庭園も入れない) ここで帰ったらマトリョーシカのお札(特大)買いに来ただけになってしまう・・・気を取り直して近くになんかないかと調べてみると・・・ 有りました。有りましたよ。目黒区美術館「包む-日本の伝統パッケージ展」(5月22日まで)が。 じゃあじゃあと目黒区美術館に早速移動。徒歩15分位で着いたでしょうか。 さて、「包む-日本の伝統パッケージ展」と言っても何が何だか分からないですよね。 それでは、目黒区美術館のサイトからのコピペをどうぞ(笑)。-岡秀行氏(1905-1995、グラフィック・デザイナー)から目黒区美術館が譲り受けた「日本の伝統パッケージ」コレクションを紹介します。 岡氏は写真集『日本の伝統パッケージ』『包 TSUTSUMU』などを著すとともに、1970~80年代にかけて、展覧会「TSUTSUMU」として、そのコレクションを世界20数カ国・100カ所以上で紹介し、高い評価を受けました。 本展ではわが国の自然と風土を生かした素材で作られ、生活の知恵と機能美が加わったシンプルな美しさを持つパッケージ(包装・容器)の数々を、岡氏の視点を交えながら展覧します。-
ようするに和菓子や漬物の容器や清酒の瓶等が展示されている訳です。七味唐辛子が入った小さい壷が特に可愛かった。 展示物の大半が現代の食べ物関係だったので、デパートの物産展的な風合い。「美味しそう。ふーん。京都の食べ物かー」みたいな。 手拭いも有るかなと思ってたんですけど無し。パッケージとは違いますからね。 擬似物産展(笑)とは別フロアに展示されていた、いくつかの卵を縄でなって吊るしたものは感慨深かったです。 昔はこうやって保存したのでしょう。卵を保存する為だけにわざわざ縄をなっていたとは。それが今やプラケースに冷蔵庫ですから。 他には展示物を3Dにして見るなんてコーナーも有りまして。実物がそこかしこで見られるのになんでわざわざ3Dにしなくてはいけないのか全く分からないのですが、ソコが面白くて専用の眼鏡をかけて拝見しました。 ここに展示されているものはそもそも岡さん一人の美意識から始まったと思うと凄いですよね。 誰も美しくとは思わず、気にも止めていなかったものを集め、体系立て、そして他の人に魅力を伝えていったのですから。 大変だったでしょうけど、とてもエキサイティングだったでは?パイオニアとして未踏の境地を歩いたのですから。 庭園美術館が休館日だったからこそ出会えた「包む-日本の伝統パッケージ展」楽しかった。何がどう転ぶか。不思議なものです。 そうそう美術館には(カフェではなく)喫茶店が併設されているのですが、そこで食べたマドレーヌ(下目黒福祉工房作)とクッキー(忘れてしまいました。福祉施設作だった筈です)はとても美味しかったです。お安いですし、目黒区美術館にお立ち寄りの際には是非! 追伸 「タイポグラフィ」展は最終日3月27日に仕切り直して行ってきました。が、大混雑で落ち着いてみれませんでした。縁が無かったんでしょうね。 -
2011.01.26
ブログ「2011 MITSUKOSHI ART FAIR」+「World Book Design 世界のブックデザイン2009-2010」
日曜日に「2011 MITSUKOSHI ART FAIR」と「World Book Design 世界のブックデザイン2009-2010」に行ってきました。 前者は日本橋三越が会場。日本橋にはたまにしか足を向けないのですが、街並みのゴージャスぶりに毎回感心します。 特に三越店内は他の街の百貨店と違った雰囲気のお客さん、ご年配で正装の方で一杯。 14年連続で百貨店業界は売上げ減だそうですが、それでも三越での買い物をとても大切な行事としている人が、まだ沢山いるという事なんでしょうね。 私自身、百貨店で買い物をする事が殆ど有りませんし(大抵古着屋)、カチッとした格好もしませんが、このような空間に身をおくのは面白いものです。 「2011 MITSUKOSHI ART FAIR」は新人画家さんを集めた展示会で、何故私が行ったかと言えば知人の知人である詫摩敦子さんが出展されているからです。 自身のPCサイトのトップを飾っている作品が細かいところまで書き込まれていて見ごたえが有りました。 ご本人とは初めてお話したのですが、絵とは対照的に?とても気さくで明るい方でした。 普段、美術館でしか絵を見ないので展示されているものに値段がついているのは見慣れず、何やら不思議な気分でした。 やっぱどんなモノにも値段ってつくのだなと。 中には超高額な草間弥生や村上隆のシルクスクリーン等も有り、しかも幼児がその作品を叩くというハプニングにも居合わせました。それを見た店員さんが慌てて飛んできてました(笑) 時間が無かったので三越を早めに失礼して「World Book Design 世界のブックデザイン2009-2010」へ。 こちらの会場は飯田橋。凸版印刷株式会社の小石川ビル内の印刷博物館 P&PGallery。日本橋と近くて良かったぁ。 余りに立派なビルなので本社かと思って、後で調べてみたら違った。お金持ってるんですね。 同じく、後で調べてみたら「みんなのわんこ」の運営もしていました。手広くやってるんですね。 さてさて、本題戻って、毎年三月にライプツィヒ・ブックフェア(ドイツ)で開催される「世界で最も美しい本」コンクールの入選図書とともに、このコンクールの常連である、日本、ドイツ、オランダ、スイスにフランス、オーストラリア、中国を加えた7カ国の優れたデザインの書籍およそ240冊を集めたのが、この展示展。 要するに本を並べただけなのですが、これがなかなか見ごたえが有りまして。何冊も手にとってはパラパラとめくり続けました。 当然外国語なので何を書いているかは分からないのですが、イラスト、版画、写真集など「世界で最も美しい本」コンクールだけあって目で見るだけでも充分楽しめる本が多数有りました。 国別でいうとフランスがバラエティに富んでいて楽しめました。キュートでカラフルなイラスト集に飛び出す絵本、3Dイラスト集(赤青の眼鏡をかけてみる)。はたまたマイルス・デイヴィスの写真集まで。(いつ見ても意志の強そうなお顔) そういえば他国ですが、モータウンのジャケをモチーフにしたイラスト集も有りました。 もっとゆったりと「美しい本」達をめでたかったのですが、ギャラリーに着いたのが閉館間近だったのでそうもいかず、何処へ行っても必ずよる大好きなミュージアムショップへ足を運んだ後に帰宅。 で、ミュージアムショップで買ったのがカッコいいのか大いに疑問が残るTシャツ。ミュージアムショップの魔力にやられたとしか思えません(笑) 今夏はこのTシャツでワンちゃんのお散歩でもしようかな(笑) -
2011.01.15
DM紹介 -
2010.12.31
ブログ良き出会いの年、2010年を振り返って
本年もペットシッターのストーローラーカンパニーをご愛顧頂き誠にありがとうございました。 今年を振り返ってみると、公私共に良い出会いが有った一年でした。特にセバスという新しい家族が増えたのが一番大きな出来事でしょうか。 事業面では大きな動きは有りませんでしたが、一歩、一歩と僅かながらも前に進めたかなぁという気がします。本年沢山のお客様にご利用頂き感謝しております。 来年こそは従来とは違った展開が出来ればと考えています。 さて、繁忙期ですので年越しそばを食べ、明日に備えて寝ます。 除夜の鐘が鳴る前に(笑) では、皆様良いお年を!