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2009.11.25
ブログ我関せずなポチに込めた作者の想いとは?―「ののちゃん」
我が家では昔から朝日新聞をとっていまして、その朝日新聞の朝刊に連載されていた「ののちゃん」が22日から休載となっています。 理由は作者いしいひさいち氏の病気療養の為。 時たまの不条理というか意味不明な回に目を止める程度で「ののちゃん」の熱心な読者と言えない私ですが、休載直前の回は大変興味深く読ませて貰いました。 どういった話かと言えば、誰もいない筈の山田家から物音がすれども、一人お留守番のポチは俺は知らないと自分のハウスの扉をピシャリ閉めてしまう。 まるで休載騒ぎを揶揄しているかのよう。そう見ると意外と元気なのかなとも感じます。それとも体調の悪い中でのいしい氏の精一杯の諧謔なのかも。 どういった病気か公表されていないのですが、いずれにせよ早く回復するとよいのですが。 ついでに夕刊に連載されているしりがり寿の「地球防衛家のヒトビト」について一言。 何故、朝日新聞は依頼して、何故しりあがり寿は受けたのだろうか? 不特定多数の読者に向けて作品を発表するタイプの作家では、無いのだろうにといまだに感じる。ののちゃん 全集6―全集 (GHIBLI COMICS SPECIAL) いしい ひさいち 徳間書店 2008-05-21 by G-Tools -
2009.11.20
その他書籍何でも慣れ。-へんないきもの
ひと前昔にベストセラーとなった書籍「へんないきもの」がブックオフで安くなっていたので手にとってみました。 ここ数年、深海生物が注目を浴びていますがブームに先鞭をつけたのが本書なのかな?とか思ってるんですけど。どうでしょうか? 今だったらと今作と次作の「またまたへんないきもの」が合わさった「せいぞろい へんないきもの」がお買い得かと。 とりあえずオチに「結局、一番へんないきものは人間ですよね」みたいなベタなのを持ってくるのは止めようと堅く誓って書き始めています。 さて、内容はタイトルそのままで実在する動物をイラストと軽いタッチの文章で紹介する本です。 この手の本「普段は馴染みが無いけど首を突っ込んでると面白い世界を紹介する本」(長い!)をサッラと読ませるには、読み手をクスリと笑わせる文章力と取り上げる対象に対する愛情が必要なのですが、本書は時事ネタが多いせいか、あまり笑えなかったかなと。読み易くする為には仕方が無かったのかもしれませんが。 とはいえ、気楽に読めましたし、暇つぶしをしつつ知識欲を満たいけれど、小難しいのは嫌だなんてユルイ気分の時にお読みになると良いのでは。 本書をパラパラとめくると奇妙な外見や生態を持った生物のオンパレードで。 イシガキリュウグウウミウシやヤツワカガビルなんかがハトみたいに町中に溢れてたら困るなぁ。 あ、でも溢れる位いたら慣れるから平気か。 長辺1メートル、触手が24本に及ぶニチリンヒトデに町中で突如襲われたらやだなぁ。あ、でも何度も襲われたら慣れるから平気か。 ボネリムシのオスとしてメスの体内で一生過ごすのは情けないなぁ。あ、でも慣れたら快適かもな。 「ベタなオチは止めようと固く誓った」のにこんな程度の文章で良いのかなぁ。あ、でも今に始まった訳じゃないし、これも慣れか。 追記 ちなみに紹介されているいきものの中で一番インパクトがあったのはボネリムシ。 ボネリムシの幼生は雌雄未分化の状態にある。だが、その時期に生体のメスの体内でオスに成長するのだ。そしてオスはそれ以後メスの子宮の小部屋で生涯過ごすことになる。 オスは巨大なメスに生存のすべてを―を委ねる。食物もメスに与えてもらうが、体表を通して直接栄養をもらうため、消化器官さえもたない。 しかし口はある。食うためではなく、精子を放出するためだ。―本書より抜粋へんないきもの (新潮文庫)
早川 いくを
新潮社 2010-05-28
by G-Tools -
2009.11.18
ブログアイメイト協会見学会③―歩行体験編
3回に渡ってお送りしたアイメイト協会見学会も今回でお終い。メインイベント。目隠しをしての歩行体験編です。 講義室から移動して、協会裏の路地へ。歩行体験に協力してくれたワンちゃんはアイメイトとしての訓練を受けるも不適応と判断された子達。不適応とされた子達にも活躍の場が有るのです。 トレナーの方とアイメイトの自己紹介後に「・背筋を伸ばし、ハーネスを力を抜いて持つ・脇をあけない・自分とアイメイとの間に隙間を作らない。」以上三点の注意を受け、順次目隠しをしてアイメイトと歩行へ。 参加者の大半を占める小学生達が歩き始めると保護者の皆さんがカメラを構えだす。どうやら夏休みの宿題の為に来ていたようでパシャ、パシャと撮影。 皆さん熱心に撮っているなあと思っているうちに順番が回ってきた。どうせ誰も見ていないのに、少し照れながらマスクをつける。 歩き出してみるともうテンで駄目。自分がまっすぐ歩いているのかも分からなくなってくる。大げさに言えばグルグルと回っている感じ。試しに目を閉じて歩いてい見てください。そう感じませんか? アイメトと私の横にはトレーナーがついてくれ、「姿勢が悪くなっている。ハーネスを意識する。」とアドバイスをくれる。目が見えなくなると姿勢が悪くなるそうだが、普段から猫背気味なだけに相当姿勢も悪くなっていたのでしょう。 確かにハーネスの動きを意識するとグッと歩きやすくなり、時間が経ち慣れてきたのと相まって「良くなってきましたよ。」と誉めてもらえるまでになりました。 やっと調子が出てきたところでゴール。目隠しを取り、一緒に歩いてくれたアイメトとトレナーの方にお礼を言う。 その後、アイメイトを囲んで撮影会。皆さんここが一番盛り上がっていたような気も。 撮影会終了後は部屋に戻り、質疑応答を行って見学会は終了。小学生達も質問を沢山していて感心しました。 同じ犬を扱う仕事とは言え全く接点がないので見学会を通してお話を聞けたり、歩行体験をさせて貰える機会を頂けるのは大変有りがたい事です。貴重な体験をさせて頂きました。 ワンちゃんを飼われている方もそうでない方もアイメイトと知識も視覚障害者への接し方も分かる見学会へ参加されては如何でしょうか。 今回、気がついたのは長い文章をを書くときは画像があった方がベターですね。文章だけでは読みにくい。 それとアップするまで時間が掛かりすぎ。夏休みの宿題って。いつの話・・・?今回に限ったことではないのですが、何とかしなければいけません。 以上二点を反省して締め。 アイメイト協会〒177-0051 東京都練馬区関町北5-8-7 Tel.03-3920-6162 Fax.03-3920-6063 www.eyemate.org *見学会について 1月~11月にかけて毎月最終土曜日14:00~2時間程度 要予約 先着30名 -
2009.10.27
ブログ雨降る日に片付けたものは―ペットシッター花鳥風月⑦
昨日の雨が残らずいい天気したね。昨日からの強い風がまだ吹いていましたが。 雨上がりの道には、骨が折れて捨てれたビニール傘がいくつも転がっていました。 雨が降り続いた一昨日、昨日は部屋中に溢れかえっているLPの整理をお世話の合間、合間にしていまして。 2日間に渡ってしたのですが、800枚も入る棚を用意したにもかかわらずLPは結局片付きませんでした。 一昨日の真夜中、管理が悪いせいで反ってしまった盤を見つけて、発作的に片付けを始めた訳なのですが、CDが売れない、売れないと言われている今の世に油断していると反ってしまったり、やたら場所を取る使い勝手の悪いLPなんて買う人間なんか、ごく一握りの人間だけなんでしょうね。 とフテクサレ気味なのには訳があって、ちょくちょく利用していた川越のネットレコードショップDACAPO Recordsが突如として、本当になんの前触れもなく、今月17日に閉店してしまったからです。 海外で直接買い付けて、LP一枚一枚に解説と視聴を用意するとても丁寧な作業をしていて、尚且つ安価という得がたいお店で、普段はネットでLPを買わないのですが、DACAPO Recordsだけは特別でした。 大げさに聞こえるかもしれないのですが、店主が自らの感性でセレクトした商品を並べているお店って、存在自体が文化だと思うのです。 だから、良いお店が潰れることは世の中にとって大きな損失なんですよ。 閉店した事情は分かりませんが、もっとLPを買っておけば潰れなかったのだろうか?とても残念です。いつか復活するのではないかと、お気に入りから外せないでいます。 とりあえず、文化を守る為に今から出来ること言えば、バンバンLPを買って部屋一面をLPで溢れかえらせる位か・・・ また、棚買わなけきゃなぁ・・・ふーんー -
2009.10.14
ブログアイメイト協会見学会②―講義編
さて、やっと当日の様子に移ります。見学会の段取りは講義。そして目隠しをしてのアイメイとの歩行体験となっていて、まずは練馬区は関町北にあるアイメイト協会の講義室へ。 見学会に応募した際に「7、8月は夏休みなので学生さんの応募が多いんですよ。」と電話口で言われたが、まさにその通りで30ほどある椅子は満席。小学生達もしくは若い親子連れが殆どで、若くもなく歳でもない自分は何やら肩身が狭い。 まあまあと気を取り直して講義へ集中、集中。 講義はスクリーンを使っての映像とインストラクターさんの話を交互に織り交ぜ、時折受講者にクイズを出しながらの進行。テンポ良く、分かりやすいお話で和やかに講義は進んでいきました。 講義内容は大きく分けるとアイメイトの訓練方法と我々晴眼者が視覚障害者にどう接すればよいかの二つ。 それぞれ具体的な内容に触れる。まずは訓練方法から。 アイメイトは1歳2ヶ月から訓練を始める。それまではボランティアにより繁殖され、育てられる。繁殖された全てのの犬がアイメイトになる訳ではなく、素養をみて選別される。 数としてはおおよそ7、8割程がアイメイトとして活躍する。 そして1歳2ヶ月からはじめた訓練1歳6ヶ月まで行われ、その後アイメイト使用希望者を交えて4週間の歩行を指導を行う。その際には使用希望者も協会に泊り込んで指導を受ける。指導の仕上げとしてアイメイトと使用希望者は二人のみで帰路に着く。 ちなみにアイメイトを引退するのは10~12歳頃までで、余生はボランティアに引き取られ過ごす。 訓練は学習への態度の基礎作上げる基礎訓練と障害物の回避、バスや電車の乗降などの実践的な訓練を行う誘導訓練の二つに分かれている。 車が通っているのに道を渡ろうとする使用者に従わないよう等に必要に応じて指示に従わない「利口な不服従」を教え込むのは大変そうでした。訓練は段階的に難易度を上げていき、始めは15分程度で行い、最終的には1時間半に達する。 話を聞いていて自分が誤解をしていたなと気づかされたのは、使用者は漫然とアイメイトに引っ張られて歩いているわけでは無いということです。つまり歩行の際、主導権を握っているのはあくまで使用者なのです。 例えばA地点からB地点に行く際には、アイメイトは道中に曲がり角や階段、改札等が有る事を知らせるのみで、使用者自身が道順を覚えており、通りから2つ目の曲がり角で曲がろうと判断しなければならいのです。 信号さえもアイメイトに存在を教えられた後は、人の流れなどから信号が変わったのを判断して渡っているのです。 晴眼者かつ方向音痴である私には俄かには出来そうもないスキルで、事実、中途失明者は訓練中、苦労するとの事でした。 その為にも4週間の泊り込みの訓練が必要なのだと大いに納得しました。 続いて視覚障害者に対する接し方ですが、ある場所への誘導方法、椅子への誘導、テーブルに置かれた食べ物の位置の説明、アイメト使用者の誘導方法について説明を受けました。 全て説明をすると長くなるのでかいつまんで短めに。誘導のコツは下記の三点。 ・情報は全て言葉に出す。 ・方向、場所は前後左右で伝える。 ・急に押したり引っ張ったりしない。 テーブルの上の食べ物の位置を説明する際には12時の方向にはお茶、9時の方向にはケーキ、6時方向にはスプーンと時計の文字盤に見立てて知らせる。このように教えて頂いた事は理に適った実践的な内容でした。 以前、1度だけ視覚障害者を誘導した事があるのですが、その際の自分が全然なっていなかった事を改めて思い知りました。 実践的な事だけではなく、一番大切なの、困っていそうだったら思い切って声を掛ける事だともおしゃっていました。 と、今回はここまで。歩行体験の様子等続きはアイメイト協会見学会③に譲ります。